システム

 キャラクターの作成が終われば、次はいよいよプレイスタートである。
 まず、このゲームの判定システムについて説明しよう。

 『ニルヴァーナ』では基本的に2個以上の10面体ダイスを使用する。その中でも、基本となるのが、2個の10面体ダイスを振って出た目を合計する、いわゆる2d10という振り方だ。判定、つまりキャラクターの行為が成功したかどうかについて、ダイスを振って決定するときには、この2d10を行うことになる。
 その他の振り方もある。例えばダメージなどを算出する場合に、いくつかの指定された10面体ダイスを振ってその出た目を合計する、いわゆるnd10という振り方.またチャートを使用するときに、2個の10面対ダイスを振り、その片方を10の位(くらい)とすることで、擬似的に100面体のダイスを振るのと同じ結果を出す、いわゆるd100という振り方だ。

 ゲームプレイは、オープニング、ミドル、クライマックス、エンディングの4つのフェイズに分かれ、各フェイズはシーンというイベントの単位で区切られている。
 シーンごとのメインとなるシーンプレイヤー、シーンへの登場などはルール化されているが、登場判定はルールとして記述されていない。つまり、プレイヤーとゲームマスター(GM)は、そのシーンにどのPCが登場するかを自律的に判断する必要がある。


●PCの目的
 それではプレイヤーは自分のPCをどのような指針でプレイしていけばよいのか? もちろん最終的には、シナリオごとに異なるという結論になるわけだが、それだけではやや不親切だ。
 そのような、PCの行動指針を決めるための機能を担うのが“ギアス”というデータである。ギアスはPCの行動を制約するデータだ。
 例えば、憎しみのあまり大罪を犯した者が他者を憎むことを恐れるようになる、最愛の恋人が死ぬ間際に「死なないで」と言い残したために死の危険が伴う行動をとれなくなるなど、様々なバリエーションが考えられる。
 ギアスは基本的には強制か禁止という形で提示される。そして、ギアスは破ることができる。
 例えば、人を殺すことを禁じたギアスを持つ者が、真に許せぬ敵を前に、その誓いを破る、そういう使用法も想定されているのだ。
 プレイヤーはギアスを上手く扱い、そして破ることでゲームの進行を左右することができる。その意味では、ギアスはGMから提示される指針であると同時に、プレイヤーのリソースでもあるのだ。
 ギアスはただ守るためのものではない、だが簡単に破るのではルールとして意味がない。どのような状況で、どういう理由で破るのか、それが『ニルヴァーナ』におけるゲームの重要なポイントとなるだろう。


●さらなる秘密
  そしてさらに、このゲームには“秘密”が存在する。それについては、ここで語ることはできない。ぜひとも実際にルールブックを読んで、自分の目で確認をして欲しい。

【ルールブックにつづく】
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