きくたけアルシャードffリプレイ、
ファミ通文庫より登場。



アルシャードffリプレイ『オーディンの槍』
発売元:エンターブレイン
発売日:2005年7月30日
著者:菊池たけし
イラスト:井上純弌、石田ヒロユキ
メディア:文庫
定価:693円(本体:660円)


 ルールブックだけでは雰囲気をつかめないという人や、それ以外にも色々な参考になるのが、リプレイです。リプレイとは、『アルシャード』をプレイしている様子を読み物としてまとめたもので、それ自身単独のジャンルとしても成立しているほど人気があります。
 『アルシャードff』の発売に合わせて、『アルシャードffリプレイ・オーディンの槍』が発売されます。これは旧版である『アルシャード』のリプレイを元に、ffで役立つように加筆したものです。
 『オーディンの槍』の書き手は菊池たけし。広く知られたリプレイの名手です。

■オーディンの槍

GM: 菊池たけし

プレイヤー:
アッシュ:田中信二 シド:田中天 ヴィオレット:井上純弌 リナ・ザウルクス:鈴吹太郎

▼解説
 菊池たけしによる『アルシャード』リプレイ第一弾。
 『アルシャード』というゲームの魂(スピリット)を伝えることを目的として書かれたリプレイです。
 プレイヤーは田中信二、田中天、鈴吹太郎、そして井上純弌という、ある意味とっても危険な四人。これらのメンツと戦うGM菊池たけしの活躍が見物です。
 事件は“ミッドガルド”のしがない冒険野郎、アッシュがそのフィアンセであるフレアの誕生パーティーに訪れたところからはじまります。幸せ一杯だった宴、アッシュとフレアの幸せなひとときを“真帝国”のゾンバルト将軍旗下の軍勢が急襲し、フレアを誘拐していきます。
 フレアがさらわれたのは、彼女が“アスガルド”への門を開けるという超兵器“グングニル”を起動させるための鍵だったからです。
 アッシュと運命に導かれるように集まった仲間たちは、フレアを奪回すべく帝国の飛空艦隊に殴り込みをかけます。しかし、事態は次第にエスカレートし、やがて世界の命運をかけた戦いへと展開していきます。
 アッシュが出会った謎の少女“レベッカ”の正体は?
 帝国軍のアインゼル准将が握る秘密とは?
 そして、世界を救うためのアッシュの決断は?
 「悪の帝国に浚われた少女を少年とその仲間が救う」という、どこから見ても王道な展開であるにも関わらず、すさまじい勢いでストーリーが明後日の方向へ吹っ飛んでいきます(笑)。ある意味TRPGの原点とも言える、自由闊達なセッションが楽しめる一作です。

■スルトの剣(つるぎ)

GM: 菊池たけし

プレイヤー:
柊蓮司:矢野俊策 キサラ:田中信二 シド:田中天 ヴィオレット:井上純弌

▼解説
 こちらはプレイヤーに田中信二、田中天、井上純弌と前回に引き続いたメンバーに加え、『ナイトウィザード』等でお馴染みの“柊蓮司”のプレイヤーとして、矢野俊策が登場しています。このリプレイは、様々な異世界をミッドガルドへと結ぶというコンセプトのサプリメント『ティル・ナ・ノグ』の紹介用に書かれた作品。そのための格好なネタとして、柊蓮司の登場と相成ったわけです。
 もはや異世界にすら行き慣れた感のある柊ですが、PC@となって世界を救うのは、意外にもこれが最初。伏線を練り込み精緻に作り上げた、菊池たけしらしさのよくでたシナリオを楽しむことができます。
 ストーリーは地球(ファー・ジ・アース)に暮らす、夜闇の魔法使い(ナイトウィザード)である“魔剣使い”柊蓮司が1体の魔王と戦い、それをうち漏らしたことにはじまります。
 その後、突如として異世界“ミッドガルド”へと呼び出された柊は、なぜか世界を滅ぼす者とされ、ミッドガルド中の組織から命を狙われるはめに(笑)。
 元の世界へと戻るため、ミッドガルドに封印された自分の魔剣を奪回すべく、魔の山ミョルニル山へと向かう柊。しかし、その全ては魔王の企む計画のうちだったのです。
 そして、物語は遙かなる時を越えた愛と冒険のドラマへと展開していきます。
 果たして柊は無事に地球へと戻って来れるでしょうか?

■その他
 その他、巻末に執筆者菊池たけしと、『アルシャードff』のゲームデザイナーである井上純弌による愉快な対談が掲載されています。仲むつまじくも、そこはかとない緊張感をはらんだ、それなりに危険な後書きを超★お楽しみに(笑)

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