『神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ 時を越えた子守歌』



原作:榊一郎(さかき・いちろう)
著者:加納正顕(かのう・まさあき)/:F.E.A.R.
イラスト:みかきみかこ
販売:ソフトバンク クリエイティブ
定価:本体620円+税
ISBN:978-4-7973-5025-8

■はじめに
 『神曲奏界ポリフォニカRPG』と同時発売されるリプレイが、『神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ 時を越えた子守歌』です。
 リプレイというのは、ゲームを遊んでいる様子を読み物としてまとめたものです。ゲームをプレイする参考に役立ちますし、単純に読むだけでも楽しめるものになっています。

■プレイヤー
 ゲームを遊ぶプレイヤーは、原作者である小説家の榊一郎。『レンタルマギカ』などで知られることらも小説家の三田誠(さんだ・まこと)。『神曲奏界ポリフォニカRPG』を制作した会社の社長であり自身もゲームデザイナーである鈴吹太郎(すずふき・たろう)。TRPG『ダブルクロス』のデザイナーでありリプレイで数々の人気キャラクターを生み出した矢野俊策(やの・しゅんさく)。
 これらの豪華メンバーの相手をするのは、この本がリプレイ初執筆となる新鋭、加納正顕(かのう・まさあき)です。

■ストーリー
 『神曲奏界ポリフォニカ』の“クリムゾンシリーズ”の舞台である、将都トルバスにあるトウヤ神曲楽士派遣事務所。
 あまり人気のないこの事務所のメンバーは、対人恐怖症の事務所長にして少女神曲楽士ローゼ、サムライ神曲楽士ティアン、苦労人で優しい白熊型精霊バーセル、口やかましいオウム型精霊ネルの4名。
 そんな彼らのところに、持ち込まれた一件の依頼。
 それが大事件の始まりでした。
 都市を破壊しながら暴れる精霊!
 謎の楽曲を奏でる神曲楽士!
 事件は事件を呼び、やがてトウヤ神曲楽士派遣事務所解散の危機に!

●ヤワラベ・ティアン
  神楽鈴を操る神曲楽士にして、先祖代々伝わる武術流派の当主。
 一人称は「拙者」、語尾には「ござる」が付く天才肌のサムライ神曲楽士。
 現在は没落した流派を再興すべく、トウヤ神曲楽士派遣事務所で働いています。
●バーセル・ダム・アーゼル
  巨大な白熊の姿をした精霊。上級精霊なので背中の羽根は6枚あります。
 その巨体に似合わず細かいところに気が回る、頼りになる精霊です。
 所員の社交性に問題があるトウヤ神曲楽士派遣事務所では、接客はもっぱら彼の役目になります。
●トウヤ・ローゼリエ
  名家の生まれで、蝶よ花よと育てられ、立派な対人恐怖症になりました。
 人間は仮面がないと話ができません。一方19歳で神曲楽士の資格を得た才媛でもあります。
 トウヤ神曲楽士事務所は、彼女が資格を得た記念に親からプレゼントされたものです。
●ネルグリット・クァス・ディストラペリ
  トウヤ・ローゼリエと契約しているオウム型の中級精霊。口やかましく、プライドが高いです。
 所長の性格のせいもあり、閑古鳥が鳴く事務所をなんとかすべきと常々主張しています。
 口癖は「有名になるのよ!」で、テレビで見たツゲ神曲楽士派遣事務所に刺激を受けているようです。

■見どころ
 なんと言っても原作者である榊一郎自身が、プレイヤーとして参加している点は見逃せません。特に第1話では、バーセルの行動がクライマックスの展開を作り上げているので要チェックです。
 もちろん残りの3人のプレイも見どころではあるのですが、それらの豪華メンバーを向こうに回して、見事にセッションをやり遂げた加納正顕の華麗なGMテクニックをぜひご覧ください。

〈了〉
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